愛猫とともに健康に暮らすためにもワクチンはとても重要です。
伝染病の予防
ウイルスによる伝染病の治療薬(特効薬)は残念なことに未だありません。また猫に感染する猫クラミジア病は、猫だけでなく人で結膜炎を起こす事が報告されています。ですからワクチン注射による予防が必要であり、病気に対する抵抗力をつける必要があります。
ワクチン接種について
子猫への接種
生後3ヶ月ほどの子猫には、母猫からの免疫を持っている場合があります。この免疫を持っている期間は、病気にかかりにくいという利点がある反面、この期間はワクチンを接種しても効果が出てきません。子猫にワクチンを接種するには、この母猫からもらっている免疫がなくなる時期を待ってから接種しなくてはなりません。
ですがその時期は猫によって様々であるので、複数回(2-3回)の接種が必要となります。ですので確実な予防方法は獣医師にご相談ください。
成猫への接種
毎年一回の注射で感染あるいは発病を防ぐための必要な免疫が得られます。ただし妊娠中の猫にはご注意ください。
猫白血病ウイルス感染症(FeLV)
持続感染してしまうと80パーセントが3年以内に亡くなってしまうウイルス性の感染症です。白血病やリンパ腫などの血液のガン、貧血、流産などを引き起こします。また免疫力の低下から感染しやすくなり病気を併発しやすくなります。
ワクチンはありますが完全なものではありません。
一番の予防法は感染している猫からの接触の機会を少なくしてもらうしかありません。つまりグルーミングや食器トイレの共有、ケンカを避けることです。
病院にて検査可能ですので気になる方は当院にお問い合わせください。
猫免疫不全ウイルス(FIV)
多くの子は感染している猫とのケンカや交尾による噛み傷から感染します。感染した後に発熱や下痢等がみられますが、多くは症状が消えて外見上は回復したようになります。この期間は数年間からそれ以上続き、この間も病気はゆっくり進行します。
免疫機能が低下してくると慢性で治りにくい口内炎や頑固な下痢がみられ著しく痩せることがあり、多くの場合数ヶ月以内に亡くなってしまいます。
ワクチンはありますが、完全なものではありません。
ですので一番の予防は感染している猫からの接触の機会を少なくしてもらうしかありません。
病院にて検査可能ですので気になる方は当院にお問い合わせください。
ワクチン接種後の注意点
接種して直ぐに抵抗力がつくわけではありません。(通常2-3週間程)
ワクチン後のアレルギーの事もあるので、ほかの猫との接触をできる限り避け、ストレスのを与えないようにご注意ください。
ワクチンアレルギーをもつ猫では、まれに 嘔吐、下痢、唇やまぶたのむくみなどがみられたり、痙攣や虚脱を起こす事もあります。そのような場合は当院までご連絡ください。
瀬川動物病院